
ココナツ・クラブで一番手先の器用な “ぬまっち” が、2017年10月から、以前取り組んだことのあるフォークギター・キット製作の経験を活かして、ウクレレづくりにチャレンジしてきました。なんと今回はキット製作ではなく、木の切り出しからやるというので、メンバー一同、半信半疑で見守ってきました。その製作過程が、開始時から、グループウェアのブログにアップされてきましたが、着々・コツコツと作業は進み、10ヶ月経過した2018年7月、ついに完成しました。
そこで、本人の了解を得て、ここにその道のりを、製作日記として、メンバーからのリアルタイム・コメントも含めて、公開させていただきます。(管理人)
2017年10月5日
製作開始
サイズ的にソプラノはとても小さくて私の手では難儀があると思い、テナーサイズにしようと思いました。
まずは図面を入手しました。(ぬまっち)
2017/10/5
ウクレレの作製過程が気になりますね。まずは何から始めるのでしょう?
頑張れ!ただし、同じ姿勢で長時間作業は禁物ですよ、腰が痛くなるから。
コマッチ
2017年10月5日
型枠を作ります
● 図面から本体部分を写し

● 合板に転写し

● 型通りに切る


● これで型枠完成

2017/10/6
本格的ですね。製作記録、楽しみにしています。
ステキなウクレレができるといいね!
ヒゲオヤジ
2017年10月9日
ネック作製
ウクレレ作製は、なるべく身近に手に入るもので作ろうと思っていますので、ホームセンターにある1×4の板を張り合わせて作ることにしました。
● 図面から板を切り出しします。



●切り出したら3枚を接着します。


●接着されたヘッド部分に耳をくっつけます。

●ネックを本体と接続するため、ギターキット作成で学んだ、蟻溝接合のため、その部材を接着します。

●あとはただただネックの形状に削るのみです。のべ4日12時間あまり削って成型していきます。その道具たちです。
●8割かたできてきました。


●ネックの首部分がチョットいい感じに出来ました。

2017/10/9
いいですねー すごいですねー まったく大したもんです。 ところで、ネックの写真にさりげなく写っている指板は購入したものですか?
ヒゲオヤジ
2017/10/9
そうなんです。フレット打ち(フレットの間隔)がまだ分からないので、またブリッジに使われている硬い黒檀なんかはホームセンターに置いていないので、
指板とブリッジ、それに牛骨のサドルとナット、それにチューナーペグは、既製の物を使おうと思っています。
ぬまっち
2017年10月15日
Top, Back & Side材の作成
● ギターの本体のそれぞれの厚みが3mmくらいなので、なるたけ薄くて幅広の板を探しました。厚みが3mmのもあるのですが、幅が30mmとか45mmくらいしかないので、幅と厚みを考慮し、ホームセンターで杉板(900×100×7)を4枚購入。横に接続していきます。
●幅を固定すると接合部が盛り上がってしまうので、上からも固定します。

●一晩圧着しました。

●厚さ7mmを3mmまで削っていきます。最初は電動カンナで荒削りしますが、かけ方が素人ですので、デコボコです。

●4~5mm位まで削りました。

●そして、型取りしてみます。板をつなぎ合わせているので、木目が良くありません。

●これからは手作業で更に薄く削ってきます。
2017/10/16
4枚横に接着するとは…
7ミリを3ミリまで削るなんて…
根気のいるシ ゴトに脱帽です。
ヒゲオヤジ
2017/10/16
大したもんだね、ぬまっちは!
コメントを読んでいると、ぬまっちの熱意が伝わってます。
次はどうなるのか楽しみです。
コマッチ
2017/10/17
正直、楽器製作、しかも弦楽器?
半信半疑でしたが、ここまでくると現実味が増してきました。
まるでドイツのマイスターですね。一度コツを掴んだら、2号器、3号器、更にアコギへチャレンジとなるのでしょうか?
出来栄えが楽しみです。「沼田弦楽器製作所」ブランド第1号器、登場。
ところで杉板を使用したのは、何か理由とかありますか?響きが良いとか。
他にも米松やヒノキ、クリ等があると思いますが、仕事がら、板材は囲い材としてよく使います。
コンサートでお披露目するのが楽しみですね。
ナッチー
2017/10/17
杉材にこだわりはありませんでした。
ただ、ホームセンターでなるたけ幅広で薄い材を探していただけです。
大概のギターはTOPに松材(スプルース)を使ったギターが多いです、杉材(シダー)のギターもたまにありますね。YAMAHAはかつて、竹材で作ったギターもあったと思います。
ところでナッチー!工事現場等に使ってない単管パイプ(300mm)2本位が転がっていませんかね?実はウクレレ作りの最大の難関が、側板を湾曲させる事なんです。ベンディングアイロンという道具があるのですが、買っても数万円なのですが、どうせならそれさえも自作しようと思っています。単管パイプに電気ストーブの電熱線を中に入れてやれば、それらしきものが出来るのではないかと思っています。
また。湾曲させるそのまえに、側板をお湯で煮てやわらかくせねばならないのですが、そのサイズが入りそうなバット的な幅広の湯沸し器(BBQの鉄板の少し深めのもの)も探しています。もし代用できそうなものがあればお教えください。お願いします。
ぬまっち
2017/10/18
ヌマッチへ
資材置場で単管端材約300mm2本、500mm1本、切断面が荒かったのでサンダーで研磨処理しておきました。
写真後ろは現場で灰皿代わりに使う鉄製バケツです。杉板の煮沸用に他に適当なものがなかったので、いるなら持参します。
その他化粧コンパネ端材は使いますか?いかようにもありますが…。
ナッチー

2017年11月5日
Top, Back & Side材の作成 その2
●型どおりにカットしていきます、が、ジグソーや鋸で切り出してしまうと、割れてしまいそうなので、彫刻刀で木目を切りながら切断していこうと思いました。やっぱり、割れてしまいました!!たいへんだあー!!

●シャカリキに表裏板を削ったので、薄さにムラガあり、薄い部分が出来てしまいましたので、1mmのバルサシートで補強することにしました

●薄い部分の補強完了

●ようやく裏板も切り出し完了したが、薄い部分があったので、バルサシートで補強しました。

●表裏板は大体完成です(微調整は必要ですが...)
今日はこれまで。音楽会の楽曲の練習もしなきゃ無いですしネ
2017年11月26日
サウンドホール周りのロゼッタ
● 個人レッスン励んでいますが、どうしても一人だと飽きが来る。そのすきにウクレレ作り。表板の補強もしたので、サウンドホール周りのロゼッタをやろうと思います。
●円形を確保し彫刻刀で削っていきます。


●厚さ2mm幅5mmのマホガニー材をロゼッタ溝に合う様に切り出します。切り出したマホガニー材をロゼッタ溝に接着していきます。


●厚みや幅がまちまちなので、ぼこぼこです。



●ようやく貼り付け完了しましたが、ぼこぼこなので削ったりのあと作業がまだありますよ。
今日はここまで!!
2017年12月24日
ロゼッタ作りの続きとサウンドホール開け作業
●凸凹の埋木したロゼッタを削ります。
●豆カンナで削りますが、所詮素人です。なかなか均一になりませんが、そこは愛嬌ということで、、、


●次は、サウンドホールを開けていきます。



●サウンドホール開通。本日はこれまで。
2017/12/25
ご苦労様です。
ところで、ロゼッタって何ですか?
ロゼッタ・ストーンは世界史で習いましたが…。
いずれにしても根気のいる作業ですね。
完成の暁にはカイマナヒラかブルーハワイでもやりますか?
ナッチー
2017/12/25
ロゼッタはギターのボディー(表板・トップ)にあるサウンドホール(穴の開いた部分)の縁を装飾するパーツです。
そう、サウンドホールの周りの装飾ですね。
柄はストライプやモザイク、ヘリンボーンなど、紋様やデザイン、材料などは様々です。
名称の由来まで調べていませんが、ギターなどの弦楽器のその部分の名称です。
ぬまっち
2018年1月6日
表板(トップ)・裏板(バック)のブレイシング(力木)作成
●図面よりブレイシングの位置取りします。

●切り出した物を貼り付けていきます。

●ブリッジの補強材も貼り付けしてほぼ終了です。

●工作用の棒をサイズ毎に切り出します。

●ブレイシングを成型していきます。

●次回からはいよいよ難関の、ベンディング・アイロンの製作に移ります。

2018/1/8(月)
着々と進んでいますね。
いよいよ難関の“木曲げ”工程ですね!!
ヒゲオヤジ
2018/1/8(月)
単管廃材を活用した自家製ベンディングマシンは完成しました?
アコギも作ったくらいですから、手慣れたもんでしょうね?
楽しみです。
ナッチー
2018年1月8日
ベンディングアイロン作り―その1
●ナッチーから提供してもらった単管パイプを活用したベンディング・アイロンの熱源を、電気ストーブのヒーター部にしようと思っています。


●しかし、どうやってやろうか、なかなかイメージが浮かんでこないのです。
2018年1月14日
ベンディングアイロン作り―その2
電気ストーブの熱源の長さと、単管パイプの長さと、どのように単管パイプに熱源を固定するか、アイデアが浮かんでこなかったので、熱源をハロゲンランプにすることにしました。
●150Wのハロゲンランプとソケット、ホームセンターで約2,000円くらいでした。

●イメージをラフ(適当)図面にしてみました。

●次回はこの図面を元に木を切り出しです。
2018年1月21日
ベンディングアイロン作り―その3
●適当図面からベース部を切り出しました。

●このように組んで行こうと思っています。

●今日はこれまで!次回をお楽しみに!!
2018年1月27日
ベンディングアイロン作り―その4
●単管パイプの固定用添え木を接着します。
●パイプを固定する金具を取り付けていきます。




●ハロゲンの熱源を単管パイプの中へセットするために材の先端にランプを取り付けます。材がビスで割れかけました。

●割れの対策と熱の保護に、煙突のつなぎ目に貼ってる耐熱テープを貼っていきます。

●適当図面通りに出来たかな?



●今日はここまで!
明日は第1回ココナツ・クラブ「想い出のフォークソングを歌う会」がんばろ!・・・ぬまっち
2018年2月12日
ベンディングア イロン作り―その5
●100均のステーで組み立てていきます。

●穴を開けて電線を通します。


●スイッチをつけてみます。

●電気のことは全く素人なので、通電したらブレーカーが落ちてしまいました。知人の電気屋さんへ相談したら、配線のつなぎ方が間違ってるとのことと、サンワドーで買ったスイッチに無理があるとの事で、コタツについていたスイッチを譲って貰い、更に配線もしていただきまして、ようやく完成いたしました!!
通電後5分くらいで触れないほど単管パイプが熱くなりました。これでいよいよ サイド板の湾曲加工が出来るようになりました。

2018/2/13(火)
いやはや、ご苦労様でした。肝心のベンディング、うまくいくといいですね。ところで、表面仕上げはニス?それともオイル塗りですか? ナッチー
2018/2/13(火)
まだ塗装の仕上げのことまで考えられませんです。次のサイド板の湾曲工程をどう進めるかで、いっぱいいっぱいです。
<案>
1) 夜に風呂上がりの残り湯にサイド板を一晩湯治してもらって浸しておく。
2) 翌日、反射ストーブにナッチー譲りの赤いバケツに湯を沸騰させる。
3) 湯治したサイド板を更に2・のバケツで煮て板を柔らかくする。
4) ここでようやくベンディング・アイロン登場ーー柔らかくなった板をアイロンで湾曲させていく。
5) ある程度湾曲させたら、最初に作った型枠にはめ込みして、一晩湾曲を固定させる。
こんなもんかなあ!?
ぬまっち
2018年4月9日
Side板の湾曲加工
●アイロンを作業台に固定します。

●前日の夜に風呂の残り湯に一晩浸しておいた側板を更に煮出します。

●煮出し柔らかくなった側板をアイロンで湾曲させてから、型枠に固定していきます。

●先を急ぐと、ろくなことがありません、割れそうになっちゃいました。

●どうやら割れずに済んだみたいです。


●一晩固定し、型枠からはずしました。

●かなり歪みましたがどうにかこうにか形になりました。